次の4つのどれかに当てはまるなら、枕や部屋を変えるより、医療機関に相談するほうが早い段階です。
大げさなことではありません。厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド2023も、環境や生活習慣の工夫で改善しない場合について、こう書いています。
本ガイドを実践しても睡眠に関連する症状が続く場合、睡眠障害が潜んでいる可能性がある。睡眠障害が疑われる場合は、速やかに医療機関を受診する。
環境の工夫には守備範囲があって、その先は医療機関のほうが早い、というだけの話です。
医療機関に頼る4つのサイン
① いびきの最中に、呼吸が止まっていると指摘された
同ガイドは「いびきが大きく頻繁な場合や、睡眠中の呼吸停止が観察される場合は、閉塞性睡眠時無呼吸の可能性がありますので、医師に相談をしましょう」としています。自分では気づけないので、家族やパートナーからの指摘は貴重な情報です。相談先は呼吸器内科・耳鼻咽喉科・睡眠外来などです。
② 眠れない日が続いている
数日の寝つきの悪さと、続く不眠は別のものとして扱われます。同ガイドは、十分眠る機会があるのに睡眠時間が以前より著しく短い状態を「睡眠時間の短縮」と呼び、代表的な睡眠障害として不眠症を挙げています。かかりつけ医や内科・心療内科で相談できます。
③ 日中に強い眠気があり、生活に支障が出ている
同ガイドの記述はこうです。
睡眠時間の適正化を図るとともに、睡眠環境や生活習慣の見直しを行い、それでも日中の眠気が改善しない場合は医師に相談しましょう。
環境を見直しても眠気が残るなら相談、という順番が国の資料に明記されています。特に運転をする方は、先延ばしにしないでください。
④ 脚がむずむずして眠れない日が続いている
同ガイドはむずむず脚症候群について、ストレッチ・下肢マッサージ・温冷の湿布などで和らぐことがある一方、「足の不快感によって睡眠が妨げられている場合は、医師に相談しましょう」としています。脳神経内科や睡眠外来で相談できる症状です。
なお同ガイドは、50歳代から不眠症・閉塞性睡眠時無呼吸・むずむず脚症候群などが出現しやすくなることにも触れています。年齢とともに増えるものなので、当てはまったからといって特別なことではありません。
受診先に迷う場合は、まずかかりつけ医に相談するのが確実です。
なぜ「環境の工夫」より先なのか
環境(光・音・温度・寝具)が原因なら、変えれば数日のうちに手応えがあります。
上の4つは、環境を変えても続くことが多いタイプの困りごとです。そこで枕やカーテンの工夫を重ねて様子を見ていると、相談が遅れるだけ損をします。試す順番として、先に医療機関です。
受診の前にできる、ひとつの準備
眠れていない状況のメモです。
布団に入った時刻・眠れたおおよその時刻・夜中に目が覚めた回数・起きた時刻を、数日分だけメモしておくと、診察で状況を伝えやすくなります。正確でなくてかまいません。
なお同ガイドは、成人について「6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保する」ことを推奨事項に挙げ、時間だけでなく睡眠休養感(眠って休めたと感じられるか)も指標にしています。メモに「朝の感じ」を一言添えておくと、伝えられる情報が増えます。
受診して原因が調べられたうえで、寝室の環境も合わせて見直したくなったら、眠れない原因を3つの質問で絞り込むに戻ってきてください。環境側の工夫は、当サイトがいくらでもお手伝いします。
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