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遮光の等級は、JIS規格ではありません。 一般社団法人日本インテリア協会(NIF)が定めた自主基準です。JIS L 1055 が決めているのは測り方だけで、等級はこの協会が決めています。
数値はこうなっています。
| 等級 | 遮光率 | 協会が示す状態 |
|---|---|---|
| 1級 | 99.99%以上 | 人の顔の表情が識別できないレベル |
| 2級 | 99.80%以上99.99%未満 | 人の顔あるいは表情がわかるレベル |
| 3級 | 99.40%以上99.80%未満 | 人の表情はわかるが事務作業には暗いレベル |
99.40%未満のものは、そもそも「遮光」と表示できません。
1級のなかに、さらに5段階あります
ここが商品ページで迷うところです。同じ「遮光1級」でも、協会は2023年からA++・A+・A・B・Cの5段階に分けています。
| 表記 | 協会の状態説明 |
|---|---|
| 1級 A++ | 生地からほとんど光を感じません |
| 1級 A+ | 生地からわずかに光を感じます |
| 1級 A | 生地から光を感じるが、生地の織り組織や色は分かりません |
| 1級 B | 生地から光を感じ、生地の織り組織や色も分かります |
| 1級 C | 生地全体は薄明るく見えるが、人の表情が識別できない暗さです |
この5段階に、遮光率の数値はありません。 5つとも「99.99%以上」という同じ要件のなかにあり、暗室で電照パネルにかざした目視で分けられています(判定は公的試験機関の検査官が行うと協会は説明しています)。
つまり「1級」だけの表示では、A++なのかCなのか分かりません。 光を感じたくないなら、1級であることに加えてA++かA+の表記まで確認してください。
「完全遮光」という等級はありません
協会の基準に「完全遮光」「100%遮光」という区分は存在しません。最上位のA++でさえ「生地からほとんど光を感じません」という説明です。
1級の要件も「99.99%以上」で、上限は決まっていません。ゼロを意味する等級は用意されていない、ということです。
表示と実測が違っていた事例があります
国民生活センターは2024年2月、遮光カーテンの遮光性能について公表しています。そのなかにこういう記述があります。
販売サイトには当該品の遮光の等級として1級との表示がありましたが、当該品の遮光率をNIFの判定基準に照らすと、3級相当の部位と3級に満たない部位がありました。
同センターは「等級の級の値のみで比較すると、想定とは異なる遮光性のものを購入する可能性があります」とも述べています。
協会のマークが付いているかどうかまで確認するのが確実です。 マークの使用には協会への申請と許諾が必要で、有効期間も定められています。
遮光率はこう測られています
協会は、測定を JIS L 1055 のA法(照度計を用いる方法) で、照度100,000ルクス±5%の条件で行うと定めています。
計算式は単純で、生地を通さないときの照度と、通したときの照度を比べるだけです。20cm×20cm程度の試験片を3枚採取して測ります。
分光光度計ではなく照度計です。 「可視光の透過率」という言い方をしている説明を見かけたら、測り方が違うので数値を鵜呑みにしないでください。
遮熱と遮光1級は、両立しません
見落としやすい点です。協会の遮熱マークの判定基準は、遮熱率25%以上に加えて遮光率99.4%未満であることを求めています。しかも対象はシアー(レース)カーテンに限られます。
つまり**「遮光1級で遮熱マークつき」という組み合わせは、協会のマーク上ありえません。** 厚手の遮光カーテンとレースを組み合わせて、それぞれの役割を分けるのが本来の形です。
なお遮音・防音については、遮光のような業界統一の等級がありません。 協会の機能性表示マークは遮光・防炎・制電・ウォッシャブル・はっ水・遮熱・UVカットの7種類で、遮音は含まれていません。「防音カーテン」の数値はメーカー独自の試験によるものです。
暗くしすぎることの落とし穴
厚生労働省の睡眠ガイドは、夜については「寝ている間は、低い照度の光でも中途覚醒時間を増加させ、睡眠の効率を下げる」として、できるだけ暗くして寝ることをすすめています。幹線道路沿いの相談への回答では、カーテンを防音や遮光の機能があるものに取り換えることで眠りが改善する可能性があるとも書かれています。
いっぽう同じガイドは、朝の光を浴びることも重視しています。起床後に強い光を浴びると体内時計がリセットされ、脳の覚醒度が上がる、と。
夜は暗く、朝は明るく。 遮光1級で締め切ったままだと、朝の光が入りません。日本の大学生を対象にした研究では、外の光を遮るカーテンを使っている学生のほうが寝つくまでの時間が長かったという報告もあります。
対処は簡単で、起きたらすぐカーテンを開けることです。手順は朝、布団から出られないときにまとめています。
選ぶときに確認する3点
- 等級だけでなく、1級ならA++〜Cのどれか。 数字は同じでも見え方が違います
- 協会のマークがあるか。 等級表示と実測がずれていた事例があります
- 窓のサイズ。 遮光性能は生地の性能で、すき間から入る光は防げません。丈と幅に余裕を持たせ、レールの上や左右のすき間もふさぐと変わります
生地を替える前に、今のカーテンのすき間をふさぐだけで変わることもあります。夜の光の扱いは寝る前のスマホをやめられない夜ににまとめています。
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