仮眠は20〜50分です。 60分にすると、かえって効率が下がったという報告があります。
夜勤中の仮眠は、0〜4時に始める20〜50分
厚生労働省の睡眠ガイドは、時間帯まで含めて書いています。
0~4時に開始する20~50分間の仮眠は、眠気や仕事効率、疲労を改善させることが報告されています
そして、長くすると逆になります。
しかし、仮眠時間を60分間と長めに設定した研究では、仮眠をとるとかえって仕事の効率が低下したと報告されています。これは、仮眠が長すぎると眠りが深まり、覚醒後の強いぼんやり感(睡眠慣性)が生じやすいためと考えられます。
長く眠るほど良い、ではありません。 深く入る前に切り上げるのが目的です。睡眠指針2014も、夜間の仮眠直後は強い目覚めの悪さが生じやすいため、しばらくは作業を開始しないほうがよいとしています。起きてすぐの15分ほどは、判断のいる作業を避けるという組み立てです。
もうひとつ、心配されがちな点にも答えが出ています。
夜勤中の仮眠が夜勤後の睡眠に及ぼす影響については、多くの研究において影響はほとんどないとされています
仮眠すると帰ってから眠れない、という心配はしなくて大丈夫です。
コーヒーを飲んでから、仮眠に入る
順番が逆に思えますが、これも同じガイドに載っています。
コーヒーなどでカフェインを摂取してから仮眠を開始すると、カフェインの覚醒効果により仮眠後の覚醒が容易になるとともに、睡眠慣性も生じにくくなるとの報告があります
カフェインが体に回るまでに時間がかかるので、寝入るのは間に合い、起きるころに目が覚めるという組み合わせです。
ただし、夜勤明けに眠る予定があるなら量と時刻に注意が要ります。日本人のカフェインの血中半減期は3〜7時間です。目安はお酒とカフェインの時刻を見るにまとめました。
帰り道は、サングラス
朝の光は体内時計を前に動かします。夜勤明けにそれを浴びると、これから眠ろうとしているのに目が覚める方向へ働きます。
睡眠指針2014が挙げている対処はこれです。
深夜勤後の帰宅時には、サングラスなどで太陽光が目から入らないようにして、帰宅したらできる限り早い時刻に就寝すること
睡眠ガイドも「可能であれば、夜勤中に職場で強い照明を避けるようにしましょう」としています。
シフトの入り方で、やることが逆になります
ここがいちばん誤解されやすいところです。夜勤の頻度によって、正解が変わります。
| シフト | 方針 |
|---|---|
| 週1〜2回の夜勤 | 体内時計を日勤に合わせたまま保つ |
| 何日も連続する固定シフト | 光環境ごと昼夜を逆転させる |
週1〜2回の場合、睡眠ガイドはこう書いています。「夜勤明けも日勤日と同じように朝~午前中に日光を浴び、体内時計を日勤日に合わせ(夜勤によるずれができるだけ生じないように)生活する方法もあります」。この場合は夜勤明けにすぐ寝ず、夕方以降から普段よりやや長めに眠り、翌朝は日勤日と同じ時刻に起きます。
何日も夜勤が続く固定シフトの場合は逆です。睡眠指針2014は「夜間に太陽光に匹敵する人工的高照度光を用い、日中は太陽光が目から入らぬように光環境を完全に昼夜逆転させる」方法を挙げています。
頻回にシフトが入る勤務体系では、週1〜2回の方法をとると睡眠不足がより深刻になる可能性がある、と注意が添えられています。
そして前提として、ガイドはこう書いています。実生活では1日当たりに修正できる体内時計の時間は数分から数時間程度である、と。体内時計はシフトの速さについてきません。 どちらを選ぶかは、そのうえでの折り合いです。
昼間に眠る部屋のつくり方
昼に眠るなら、光と音の条件が夜とはまったく違います。
光。 ここでいちばん確かに変えられるのが遮光です。ただし「遮光1級」の中にA++〜Cの5段階があり、しかも遮光率ではなく目視で判定されています。昼間に眠る人こそ、等級の中身を見て選ぶ必要があります。 判断材料は遮光カーテンの等級の選び方にまとめました。
音。 昼間は生活音・工事・車の音が増えます。窓のすき間をふさぐ手順は隣の音・外の音で眠れないときに、耳栓の選び方は睡眠用の耳栓の選び方にあります。耳栓は目覚ましが聞こえる範囲で選びます。
温度。 昼は室温が上がります。夏は冷房をつけたまま眠る前提で、風が体に当たらない置き方にします(暑くて寝れない夜に今すぐできること)。
これで解決しない場合
睡眠指針2014は、交代勤務による睡眠障害の推定有病率を2〜5%としています。工夫の範囲を超えている場合があるということです。
熟睡できない日が続く、日中に強い眠気があって仕事や運転に支障が出ている、という状態なら、環境の工夫より医療機関に相談するほうが早く進みます。目安は医療機関に頼る4つのサインにまとめています。
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