回数は気にしなくて大丈夫です。 見るのは、返りやすいかどうかだけです。
寝返りの回数には、とても大きな個人差があります。健康な成人8名を3日間調べた研究では1日24±9.8回(6回から38回)。別の研究では女性の平均16回に対して男性59回で、少ない人は3回、多い人は88回でした。
「一晩に何回が正常」という基準はありません。 数えても答えは出ないので、今夜は別のところを見てください。
今夜、確かめること
① 掛け布団が重くないか。 体の上に載っているものが重いと、返る動作にそのまま抵抗になります。今夜だけ1枚減らして、返りやすさが変わるか試してください。
② 枕から頭が落ちないか。 左右に返ってみて、頭が枕から落ちるなら幅が足りていません。今夜はバスタオルを枕の脇に足して、幅を広げてしのげます。
③ 寝床が沈みすぎていないか。 腰の位置だけ深く沈むと、そこから体を持ち上げる動作が必要になります。手が楽に入るほど沈んでいるなら、支えが足りていません。
返りにくさは、眠りに響きます
高齢者10名を対象にした国内の研究では、寝返りしやすく快適なマットレスと、寝返りしにくく不快なマットレスで2晩を比べています。
結果は、寝返りしにくいほうで睡眠前半に目が覚めている割合が有意に増えたというものでした。
回数そのものではなく、返りたいときに返れるかが効いている、と考えると納得がいきます。
硬いほうが返りやすい、とは限りません
「硬いマットレスのほうが寝返りしやすい」とよく言われますが、実測では単純ではありませんでした。
硬さ3種類で調べた国内の学会発表では、男性は柔らかめで姿勢を変える回数が多く、女性は硬めで最も多いという、男女で逆向きの結果が出ています。
硬さで一律に決まるものではないということなので、最後は実際に寝て確かめるほうが確実です。寝床側を見直す段階なら、マットレスのへたりの見分け方で判定の手順と、選ぶときに見る数値をまとめています。
姿勢の思い込みも外してください
「自分は横向き寝だ」と思っていても、実際は違うことがあります。赤外線カメラで一晩の姿勢を記録した研究では、アンケートで答えた普段の寝姿勢と、実測はあまり一致しませんでした(申告は寝入るときの姿勢になりがちです)。
枕の高さを合わせるときも、思い込みではなく何日か試して、いちばんよく眠れた構成を採るほうが確実です。手順は枕の高さの測り方にあります。
これで解決しない場合
寝返りのたびに目が覚める、朝に体のどこかがつらい、という状態が続くなら、寝床側の見直しが必要です。
体を動かしづらい感じが日中も続く場合や、日中に強い眠気があるなら、寝具の話ではありません。医療機関に頼る4つのサインを確認してください。
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