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1日目に眠れないのは、あなただけではありません。 知らない場所では、脳の片側が起きたままになることが分かっています。
知らない場所の1晩目は、脳の半分が見張りをしています
1週間あけた2晩の脳活動を精密に測った研究があります(ブラウン大学の発表によれば、3つの実験で計35人が参加しています)。
分かったのは、新しい場所で眠る1晩目は、左右の半球で眠りの深さが違うということでした。論文の抄録には、こう書かれています。
The hemisphere with reduced sleep depth showed enhanced evoked brain response to deviant external stimuli (眠りの浅いほうの半球は、いつもと違う外部の刺激に対する脳の反応が強かった)
さらに、その半球が刺激を検知すると「より多くの覚醒と、より速い行動反応」が起きたとされています。片方が見張りをしている、という説明です。
そして重要なのがここです。
None of these asymmetries were evident during subsequent sleep sessions (これらの非対称性は、その後の睡眠では見られなかった)
2晩目には消えていました。
つまり、出張先の1日目に寝つけない・物音で目が覚めるのは、体に備わっている働きが正常に動いているということです。異常ではありません。
見張りが反応するのは「いつもと違う音」です
ここが今夜使えるところです。見張りが起こすのは、異質な刺激を感知したときでした。
だから、一定の音で覆ってしまうと反応しにくくなります。エアコンの送風音でも足ります。手元のスマートフォンで流すなら、途中で切り替わらない長さのものを選んでください(眠れない夜に流す音)。
耳栓を持っているなら、それも同じ狙いです。ただし目覚ましが聞こえる範囲で選んでおいてください(睡眠用の耳栓の選び方)。
今夜、部屋の中でできること
起き上がらずに済むものから書きます。
① 枕の高さをバスタオルで合わせる。 宿の枕は高すぎることが多いので、枕を外してバスタオルを重ねるほうが早い場合もあります。二つ折りで1〜2cmずつ調整できます(枕が高いと感じた夜の応急処置)。
② カーテンのすき間をふさぐ。 宿のカーテンは中央と両端にすき間ができます。手元にクリップや洗濯バサミがあれば留められます。無ければ、荷物を掛けて重さで閉じるだけでも変わります。
③ 掛け物を1枚減らす。 空調を細かく調整できない部屋では、掛けるものの枚数で合わせるほうが早いです。
④ 時計を見ない。 何時か分かると、残りの時間を計算してしまいます。
宿の寝具について、決まっていること
気になる人のために書いておきます。厚生労働省の「旅館業における衛生等管理要領」は、寝具の交換をこう定めています。
寝衣、敷布又はシーツ、布団カバー、枕カバー、包布等直接人に接触するものは、宿泊者1人ごとに洗濯したものと取り替えること。
宿泊者が替われば、必ず洗濯したものに交換されるということです。ただし同じ人が連泊する場合は「寝衣は毎日、その他のものにあっては3日に1回」が下限になります。連泊3日目に替わらなくても、規定の範囲内です。気になるときは、フロントに言えば交換してもらえます。
この数字は自宅の目安としても使えます。詳しくはシーツはどのくらいで洗うかに書きました。
明日以降のために持っていくもの
次の出張から、荷物に入れておくと変わるものです。
- 耳栓(目覚ましが聞こえる範囲のもの)
- アイマスク(カーテンのすき間を気にせずに済む)
- バスタオル1枚(枕の高さ調整。宿のものを使ってもかまいません)
なお「いつもの枕カバーを持っていく」という方法もよく紹介されますが、それで寝つきが変わるかを確かめた資料は見つけられませんでした。 かさばらないので試す価値はありますが、根拠があるとは書けません。
帰ってからも眠れないなら
1晩目が浅くなるのは、慣れない場所にいるあいだの話です。自宅に帰っても眠れない日が続くなら、原因は別にあります。
- 夜中に目が覚めるほうが気になる → 夜中に目が覚める原因は?
- 出張先で枕が合わないと感じたなら、自宅の枕も見直せます → 枕の高さの合わせ方
- 眠れない日が3週間以上続いている → 医療機関に頼る4つのサイン
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